Meteor Shower

流星群の撮り方 — 機材・設定・一晩のワークフロー

更新日 2026年7月29日

流星の夜を本当にグレードアップしてくれる機材は、カメラただ1つです。目が光を捉えられるのは一瞬ですが、センサーは20秒間ため続けられます。その差があるから、カメラはあなたがお茶を注いでいる間に流れた流星も捉えます — 条件の良い極大の夜、固定カメラを一晩回せば、たいてい数十個の流星が記録されます。このガイドは完全なレシピです。機材、設定、構図、ピント、そして定番の「降り注ぐ流星」を正直に合成する方法まで。

機材 — 広角、明るいレンズ、そして三脚

流星撮影に理想のレンズは、広角で明るいもの。フルサイズ換算14〜24mm、F1.8〜2.8です。広角が必要なのは、流星が空の数十度にわたって現れるため、狭い画角ではほとんど何もない闇を撮ることになるから。明るさが必要なのは、流星が一瞬で光を描き切るからです — 星と違って露出を延ばしても得はなく、効くのは絞りを開くことだけ。F1.8の単焦点は、F2.8のズームより2倍以上暗い流星まで写します。

カメラボディは、レンズほど重要ではありません。マニュアルモードのある、ここ10年のボディなら何でも使えます。高ISO耐性はあれば助かりますが、合成がノイズを吸収してくれます。譲れないのは、しっかりした三脚、インターバルタイマー(多くのボディに内蔵。なければ2千円程度のリモートレリーズで)、満充電のバッテリー2本(寒さで持ちは半分になります)、大容量のメモリーカード — 20秒露出で一晩回すと、1,200コマを超えます。

スマートフォンにも出番はあります。最近のナイトモードを小型三脚に載せ、15〜30秒の露出にすれば、最も明るい火球なら写ります。メインの機材ではなく、楽しいサブアングルとして使いましょう。

設定 — 20秒露出のレシピ

暗い観測地での基本レシピはこうです。マニュアルモード、絞りは開放、露出15〜25秒、ISO 1600〜3200、RAW形式、ホワイトバランスは約4000K(昼光寄り。RAWなら後から変えられます)、長秒時ノイズ低減はオフ(コマ間の空白が2倍になり、その空白に流れた流星は永遠に失われます)、そしてインターバル撮影を間隔1秒の連続撮影に設定します。

露出時間は、日周運動による星のブレとのトレードオフです。昔ながらの「500ルール」(500 ÷ 焦点距離 = 最長秒数)が良い目安になります — 20mmなら約25秒です。明るい月の下や郊外の光害の中では、ISO 800〜1600に下げるか、絞りを少しだけ絞りましょう。ヒストグラムの山は中央より左、ただし左端に張り付かない程度が適正です。

初挑戦を最も多く台無しにするのがピントです。暗闇でオートフォーカスは役に立ちません。マニュアルフォーカスに切り替え、一番明るい星に向けてライブビューを最大まで拡大し、星が最小の点になるまでリングを回します — 合ったら、リングをテープで固定。1時間後にもう一度確認してください。レンズは冷えるとピントがずれます。

どこに向けるか — 放射点は狙う的ではなく方位磁針

流星の経路をさかのぼると放射点に行き着きますが、放射点の近くでは、流星の筋は遠近法で短い点線に縮んでしまいます。最も長く、最も写真映えする筋が現れるのは、放射点から40〜60°離れたあたりです。まず放射点の方角を調べ — このサイトの各流星群ページと都市ページに、あなたの場所と時刻に合わせた方角が載っています — そこから握りこぶし2〜3個ぶん横、高度45〜65°のあたりへ画角を向けましょう。空が最も暗く、大気の層も最も薄い高さです。

ただの空より、構図が勝ちます。木立の稜線、尾根、小屋、静かな湖面 — 何かが画面を支えるだけで、偶然の1コマが写真になります。構図は一晩中まったく同じに保ってください。三脚を固定したままにすることが、あとで正直な合成を可能にする条件で、一度ぶつければ位置合わせはゼロからやり直しです。

天の川が昇っているなら、放射点の脇と一緒に画面に収めましょう。ペルセウス座流星群やふたご座流星群の時期は自然にそうなり、定番の絵はがきのような1枚になります。

一晩のワークフローと、正直な合成写真

撮影が始まったら、カメラには触れないこと。調整のたびにコマを失いますし、液晶での画像確認は、暗順応と連続撮影の両方を台無しにします。流星撮影の鍛錬とは、退屈に耐えることです。設定し、テストを1コマ確認したら、あとは寝転がって自分の目で観察しましょう。まずまずの極大なら、流星が写るのはおよそ50コマに1コマ。一晩で10〜40コマの流星が期待できます。

1点から数十個の流星が放射状に飛ぶ有名な写真は、合成です。そして、正直な作り方があります。三脚を固定したまま撮り、全コマを星の位置で位置合わせし(空はコマの間にも回転しています)、流星が写ったコマだけを1枚のベース露出に比較明合成で重ねるのです。それぞれの流星が星に対して実際に現れた位置に置かれるため、この合成は現実のタイムラプスであって、コラージュではありません。合成であることは明記しましょう — そう言ったからといって、写真の真実が減るわけではありません。

最後に物理的なコツをひとつ。撮影を中断させる原因は、雲より夜露と霜のほうが多いのです。安価なUSBレンズヒーター、あるいは使い捨てカイロを輪ゴムで鏡筒に留めるだけでも、前玉は明け方まで曇りません。

早わかりQ&A

流星を撮るには、どんな設定にすればいいですか?+

マニュアルモード、絞りは開放(F1.8〜2.8)、露出15〜25秒、ISO 1600〜3200、RAW、明るい星に合わせたマニュアルフォーカス、インターバル撮影で連続シャッターです。

スマートフォンでも流星群を撮れますか?+

明るい流星なら撮れます — ナイトモード、小型三脚、露出15〜30秒で。写るのは火球クラスだけと考えてください。明るい広角レンズを付けた専用カメラなら、何倍も多く写ります。

カメラは放射点に向けるべきですか?+

いいえ — 放射点から40〜60°横、高度45〜65°に向けましょう。放射点の近くでは流星の筋は縮んで写り、横に離れると画面いっぱいに伸びます。

数十個の流星が写った写真は本物ですか?+

一晩のコマを星の位置で合わせた比較明合成です — それぞれの流星が星に対する本当の位置を保ち、キャプションにそう明記されている限り、正当な手法です。

その他のガイド

もう流星群を見逃さない

そのためのアプリを開発中です — 流星群があなたの街で極大を迎える夜に、空が実際に晴れているときだけ届く無料のプッシュ通知です。メールアドレスを登録いただければ、準備ができ次第お知らせします。